陽の光が高く差し込むこの時期、けれどおとめ座にとっての7月は、表立った眩しさよりも、心の奥を照らす灯りのような出来事が多くなりそうです。目まぐるしく動く世界のなかで、何を見つめ、どこへ歩んでいくのか。自分に問いかけながらも、答えはまだ遠くにあるようで、けれど確かに一歩ずつ近づいてくる。そんな月になる予感がいたします。
月初の1日から5日ごろまでは、今まで見えなかった細やかな感情がふと浮かび上がってくるようなとき。心の奥で溜まっていた小さな違和感や、言葉にしづらい想いがふと形を持ちはじめるかもしれません。それはまるで整理されていない引き出しをゆっくりと開いて中を確かめていくような作業。焦らずひとつひとつを手に取ってみてください。過去の出来事の意味が少しずつ変わっていく可能性もあるようです。
6日から10日ごろになると、人とのやりとりに新しい風が吹き込みます。思いがけない人から連絡があったり、以前とは違った関係性を築いていくことになったり。流れが変わり始めるなかで、自分の「伝え方」を見直したくなる場面も出てくるかもしれません。伝えることと伝わることの違いに気づくような瞬間があるでしょう。誤解を恐れすぎず、けれど慎重さを忘れずに、丁寧なやり取りを重ねていくことで大切な絆が育まれていきます。
11日から15日ごろには、日常のなかにある違和感に敏感になるかもしれません。繊細な感受性を持つおとめ座の方にとって、この時期の星の配置は少々落ち着かないものでもあります。職場や家庭、あるいは日々の小さな習慣の中に、見直したいことが見えてくるはずです。とくに14日前後は、無理をしていたことに気づくような場面もありそうです。背負っているものを一度降ろしてみると、意外なところに光が差してくるかもしれません。
そうして少しずつバランスを取り戻してきたころ、17日から22日にかけては、人間関係において穏やかな展開が訪れる予感がします。誤解がほどけるような会話があったり、これまで距離を置いていた人と自然に笑い合えるようになったり。ここでは自分がどんな関係性を望んでいるのかを静かに確認するような出来事が起こりそうです。表面的な言葉や態度に振り回されることなく、心で感じ取る力を信じて大丈夫。誠実な態度が良い流れを引き寄せる鍵となっていきます。
身体の面では月の後半にかけて少し疲れが出やすくなります。とくに23日から27日のあいだは、何かに集中しすぎてエネルギーを使い果たすようなことがないよう、こまめな休息を大切に。表面上は何事もなく進んでいるように見えても、内側では大きな変化の波が動いています。自覚のないまま緊張を溜め込むことのないよう、意識的に力を抜く時間を挟んでください。心と身体の調律をとるには、夜の静けさや自然の中でのひとときが助けになります。
そして28日から月末にかけては、思わぬ気づきとともに自分の在り方を少し修正するような瞬間が訪れるかもしれません。それは大きな出来事というよりも、ふとした偶然や人の言葉のなかに隠れているような小さなサインです。たとえば道端の言葉、たまたま目にした映像、あるいは誰かの何気ない表情が、心の奥に静かに響くようなことも。そうした感覚に素直でいることが、今月のあなたを支える力になります。
この7月、空の流れは静かに、けれど確実にあなたをひとつの方向へと導いています。外の世界にばかり目を向けるのではなく、自分の内側と対話するような時間こそが、何よりのヒントになってくれるでしょう。曖昧なものに対しても、きっぱりと距離を置くのではなく、少しだけ余白をもって見つめてみてください。その曖昧さのなかに、予想外の優しさや真実が潜んでいることもあるのです。
結論を急がず、けれど曖昧さに流されることもなく、ちょうどよい位置に立ちながら進んでいくおとめ座の人の姿は、この時期の星の光と静かに響き合います。誰にも見せていない心の地図を、少しだけ描き直していくような、そんな優しい月となることでしょう。やわらかな手触りのなかに確かな芯を感じさせる、そんな歩み方が、今のあなたにはとてもよく似合っているように思えます。