【うお座】 2025年6月の運勢

うお座

新しい光が差し込むような6月が、静かに幕を開けていきます。何かを劇的に変えるよりも、ほんの少し角度を変えて光が入ってくる、そんな柔らかい季節です。うお座の人にとっては、このわずかな変化の予感が、やがて日常の色を塗り替えていくような感覚として胸に残っていくでしょう。

月の初め、特に2日から5日頃までは、言葉にできない小さなひっかかりが心に灯るような時期です。周囲からは「元気そう」「順調そう」と見られていても、どこか自分のなかでぴたりとこないことがあるかもしれません。ですが、その違和感は決して否定すべきものではなく、むしろ今後の方向転換のサインとして受け止めることで、新たな扉のヒントとなっていきます。無理に押し込まず、そのままそっと抱えておくほうが、自然と整っていく流れが待っています。

新月を迎えるころ、この時期は「居場所」や「根を張る場所」についての感覚がいつになく鮮明になります。家族との距離感や仕事におけるポジション、または精神的な安心を得られる空間など、目に見えないものに対して意識が研ぎ澄まされるような雰囲気です。特に8日から9日あたりは、なにげない会話のなかに心を揺さぶる一言が隠れていたり、ふとした瞬間に今後を左右するアイデアが浮かんでくることもあるかもしれません。

この6月は、人とのやりとりにおいても「静かに深く」がテーマとなりそうです。にぎやかで楽しい時間というよりは、少人数の落ち着いた場や、感情を無理に表現しない沈黙の共有に安心を覚えるような傾向が見られます。特に13日から15日にかけては、思わぬ形で昔の知人と再会したり、時間を経たことで新たに見えてくる関係性に触れる可能性もあります。過去を清算するというより、過去に手を差し伸べるような優しい気配が漂っています。

この頃になると、少しずつ呼吸が深くなってくる感覚が出てくるでしょう。焦りが薄れ、やるべきことがはっきりとしはじめ、自分の中心がどこにあるのかが見えてくる時期です。行動量そのものが増えるわけではなくても、「これだけは守っていきたい」という信念のようなものが生まれてきます。それがどんなに小さなことであっても、自分の芯に据えることで、日々の選択がより自然なものになっていきます。

また、この月は金星の動きがうお座にやわらかな色を添えてくれるため、思いがけないところからの好意や贈り物が届きやすい時期でもあります。20日前後には、誰かからの何気ない言葉がきっかけで心がほどけたり、思わぬ再評価を受けることもあるかもしれません。物質的な豊かさというより、感情的な安心、心の満ち足りた状態へと導かれていくようです。

ただ、21日以降はやや空気が変わります。感情がやや波立ちやすくなりそうです。特に24日頃には、ふだんなら流せるような小さな言葉に傷ついたり、自分でも理由がわからないまま落ち込んでしまうことも。こうした波を無理に抑え込もうとせず、波が静まるのを待つようにそっと過ごすことが、自分を守る方法になってくれます。

月末に向かっていくにつれて、再び人とのやりとりが活発になっていきます。28日から30日には、ある人物とのやり取りが重要な意味を持ってきそうです。それは恋愛に限らず、友人や職場の人、あるいは家族かもしれません。相手の言葉をそのまま鵜呑みにせず、真意を受け取るつもりで接することが、関係の深まりをもたらします。うお座の持つ直感力が、この時期はいつも以上に研ぎ澄まされているため、言葉よりも「感じたもの」を大切にしてみてください。

この月の中で、特に気を配っておきたいのが身体の冷えや循環の滞りです。湿度の高まりや天気の変化によって、身体に重さが出やすくなります。とくに肩や腰、足元の冷えには注意を。食事の見直しや、夜のストレッチ、湯船に浸かる習慣を大切にすることで、内側からの巡りがよくなっていくでしょう。体を温めることが、気持ちの整理にもつながっていきます。

またこの時期にふれる芸術や自然との対話は、心に深い癒しをもたらしてくれます。音楽や絵画、詩、写真、自然の風景――そういったものに触れたときに、言葉にならない感情が動き出すような瞬間が増えていきます。そこに何か意味を求めず、ただ受け取ることで、疲れた心が静かにほどけていきます。うお座の人が持つ「受容する力」は、この6月において、大切な導き手となるのです。

何かを決めなければならない月ではありません。けれど、心の奥で確かに何かが動き出している、そんな感覚があなたを包み込んでいきます。言葉にならない願いや、まだ形になっていない想いを、大切に抱えて歩いていける時間です。無理に進む必要はありません。流れに抗わず、けれど流されず、自分の感性を信じながら、静かに歩いていきましょう。

やがてその足取りの先に、あなただけの道がやさしく続いているはずです。