6月の空模様には、いて座にとって心を少しずつ解きほぐすような作用が感じられます。新たな刺激に惹かれる心と、足元を見つめ直したい気持ちが交差して、ゆるやかな選択の季節が始まります。対人関係にささやかな彩りを与えてくれるでしょう。特に6日から10日にかけては、思いがけず誰かと心を通わせるような瞬間が訪れる可能性があります。これまであまり縁がなかったタイプの人との会話が、不思議と心をほぐしてくれるかもしれません。
一方で、無意識のうちに自分に厳しくなりがちな面が浮かび上がってくることも。完璧を目指したい気持ちは大切ですが、勢い余って周囲にもそれを求めすぎてしまうと、対話のなかで微妙なズレが生じやすくなります。肩の力を抜いて耳を傾けることで、受け取るものは意外なほど多くなるもの。少し歩みをゆるめたときに、ふと目の前に現れる風景があることを思い出せるとよいでしょう。
中旬を迎えると、いて座に対して明るく軽やかな風を運んできます。13日前後には、過去に話し合いきれなかったことに再び向き合う機会が訪れるかもしれません。今なら以前よりずっと柔らかく自分の気持ちを言葉にできるようになっているはずです。相手の変化に気づくこともあるでしょうし、自分が少しずつ変わってきたことにも気づけるかもしれません。時間を経てこそ言える言葉があるように、ゆるやかに訪れる理解は、深くしなやかな絆へとつながっていきます。
月の後半に入ると、少しずつ環境の変化が見え始めます。夏至を迎えるこの節目は、いて座にとって内面に光が差し込むタイミング。普段は外に向けて開かれているあなたのエネルギーが、この時期ばかりは少し内側に向かい始めます。周囲の様子よりも、自分の本音に正直でいたくなる時期かもしれません。だからこそ、選び取る言葉や行動にも真実味が増していくのです。
また、24日前後には、過去に一度諦めかけたことが再浮上する可能性があります。あるいは、見送った選択肢のなかに、今なら実現できる形が見えてくるかもしれません。この時期はいて座の本質的な自由さと理想への憧れに寄り添うような優しさをもたらします。思い出してみてください。あのとき手を離したものの中に、今のあなたが再び触れたくなるものがあるかもしれません。
身体の感覚にも丁寧に向き合ってほしい月でもあります。とくに27日前後は、少し疲れがたまりやすい運気となります。忙しくしていると見過ごしてしまいそうな違和感も、きちんと立ち止まって向き合えば、きっと回復のきっかけが見つかります。日々のリズムを乱さず、できるだけ自然に過ごすことが、巡りを良くしてくれるはずです。
全体を通して、この6月は「急がずとも整っていく」という流れが強くあります。思い通りに事が運ばなくても、それがかえって良い方向に導いてくれる予感があります。焦らずに、歩幅を自分に合わせて進むことが大切です。うまく言えないことや、相手に伝わらないもどかしさを感じる日もあるかもしれませんが、真剣に向き合う姿勢さえあれば、時間とともに少しずつ解けていくでしょう。
風通しの良さと、温もりのある距離感。それをこの6月、あなたが大切にできたとき、これまでにないくらい居心地のよい日々が開かれていきます。にぎやかさのなかに静けさを、静けさのなかに確かなつながりを感じながら、ゆっくりとこの月を紡いでいけますように。涼やかな風が、あなたの心を優しく包んでくれるはずです。